エッセイ エッセイのバックナンバー

船は一路、ハミルトン島へ。そこは大型リゾートの島。ジェット機が離発着できる滑走路があるので海外からチャーターで団体が来るし日本人にも人気でした。ホテルの部屋も選び放題。コテージ、コンドミ、超デラックスルームも。私達は13階建てのコンドミの12階角部屋を選びました。選ぶ基準は景観と自炊ができること。日本を出て10日以上経つとやはり洋食より和食が食べたくなるのは今でも同じです。

この島にはそんな自炊派にはうれしいお店が充実。肉、魚、パン屋、スーパーマーケット、中華飯店(テイクアウェイも可)、24時間のピザ屋、そして銀行まで。たぶん今ならそんなに感動しないでしょうが当時はママゴトのようで楽しかったんでしょうね若かったから。(笑)広大な島はアップダウンが激しくバギー(ゴルフカート)を借りて買出しに行ったり島中あちこちドライブしたりペーパードライバーの私にとってはこれもけっこう楽しかったです。翌朝、部屋のカーテンを開けてベランダに出てびっくり。手すりに白いオウムがとまっていました。さすが南国、ハトやスズメじゃない!と思わず餌付けを。向こうもそれが狙いですからね。また島の一角にはイルカと一緒にが泳げるプールや動物園もありました。カンガルー、コアラ、ワニ、ウォンバット、タスマニアンデビル、ダチョウ等。なぜかコアラの住む小屋には「コアラ・ヒルトン」などと名前が付けられていて別格扱い(?)でした。暑いので日中はみんなじっと寝ていてつまらなかったです。

オプショナルツアーも数多くあり、私達が参加したのはフライクルーズツアーという、新婚さんにはうってつけの、ジェットヘリで有名なホワイトヘブンビーチ上空を飛びハートリーフ(ハート型のサンゴ)を見た後大型クルーザーに合流しグレートバリアリーフの中でシュノーケルをするというもの。もちろんダイビングする人達には最高でしょう。生のナポレオンフィシュが見られるのですから。

次はヘイマン島へ移動。英国王室御用達の高級なリゾートで出迎えのクルーザーは超豪華船で乗船するとすぐにシャンパンでおもてなし。ゲストも私達のような一般ピープルではないリッチな雰囲気な人々でした。後に知ったのですが、ハミルトン島までプライベートジェットでやって来たドイツ人のお金持ちの団体だったそうです。当時ヘイマンは日本人の新婚旅行者に人気がありました。今はわかりませんが。あとは白人の年配者が多かったように思います。そしてさすが高級リゾートはサービスが素晴らしい!夕方部屋に戻るとベッドの上にチョコレートと「ターンダウンサービス承ります」と書かれたカードが置いてあり、「ターンダウンって何だろう?」と思い、電話をするとメイドさんがやって来てベッドのシーツを寝られるようにセットし直してくれました。なるほどこれが一流のもてなしなんだと妙に感心してしまいました。でも反面、「別に自分でできるしなぁ」とも思いましたがめったに泊まらない高級リゾートホテルだから受けられるサービスは全部受けてみようかとも思いました(貧乏人根性丸出しですね)。しかし意外に面倒なのはレストラン。食事はホテルの中でしかできなくて事前予約も必要。ドレスコードもあり。カジュアルに慣れた私達にはちょっと堅苦しかったし、朝からステーキもたべられないし。そして一番ついてなかったのは滞在中ほとんど雨。旦那は「大枚はたいたのに全然写真が撮れない」と泣いていました。私達には高級リゾートは似合わないってことか。よーこさんも「縁のないところには行かないほうがいい」と書いてたし・・・こうしてオーストラリアの旅はまだまだ続くのでありますが、その後日本はバブルが弾けて大変な時代になって行きました。

写真家 野寺治孝
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