エッセイ エッセイのバックナンバー

 偉大な夫(?)を持った妻の苦労は私に限ってはないようです。偉大かどうかは別として、主婦にとっては理想的な旦那さんではないかと思っています。なにせ自由業なので時間が自由に使えます。空いている時間で買い物や映画なんかに行けます。とはいえ彼の場合は毎日朝6時半に起きて(ネコに起こされるんです)散歩へ。そのついでにゴミ捨てを。ちゃんと燃えないゴミの仕分けもできます。7時過ぎには中学生の息子と一緒に朝食。8時には事務所へ。午前中の仕事が終わると昼食の準備。昼食の担当は旦那です。だいたい麺類が多いですね。というのも新婚早々、私が作った汁の少ないぐちゃぐちゃウドンに呆れて、以後麺類は「俺が作る」と宣言したのです。ちなみに鍋奉行でもあります。旦那が許せないものの一つに“ぐちゃ麺”麺はアルデンテ。特にパスタが得意です。イタリアンのお店で自分が作るパスタよりまずいものを出されると怒り心頭、殺意すら覚えるらしいです。(こわ~い)でも気に入るとお店の人と仲良くなったりします。

 旦那は食べることが大好きです。こだわります。(B級グルメ派ですが)1年365日×3食、とにかくまずいものを食べたくないと言います。そしてよくお店で出された料理を分析してます。どんな香辛料を使っているとか。先日も私の友人のグルメ子さんと二人でシンガポール料理の分析を始め、盛り上がる二人を横で見ていました。でも言うだけあって家で料理を再現してくれるのです。キューバに旅行したとき、現地のレストランで食事をしながら「これならうちでも作れるよ」と言っていました。帰ってきてからそれを再現。キューバ料理は簡単です。薄切りの豚肉と人参、玉ねぎをソテーして塩で味付けしイタリアンパセリとライムをかけるだけ。それなりの味になっていました。

 また旦那は妙に頭の回転が速いんです。子供の頃のエピソードを聞けばおもしろい話がいっぱいです。また小さい頃から絵を描くことが大好きでスケッチブックは1日で使いきってしまったり、道路に絵を描いたり、画用紙からはみ出して机にまで描いたりと夢中だったようです。学校でも創立以来の絵の天才と呼ばれいい気になっていたようです。(笑)ところが高校に入って写真に出会ってしまったんです。これが運命だったのか。頭の回転が速くて気が短いから撮影が速い!かのユーミンにも「野寺さんは撮影が速くていいわぁ」と褒められたんですよ。(松任谷さんとのお仕事のことはいつか書いてみたいと思っています。おたのしみに)そんな彼だから絵心のある写真が撮れるんです。

 結局写真が大好きなんです。お金や名誉のためでなく純粋に撮りたいという気持ちと続けられるということがある意味本物の証ではないかと思う今日この頃です。と、たまには褒めてあげたいと思います。だから頑張って働いてねダーリン~。

写真家 野寺治孝
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