エッセイ エッセイのバックナンバー

H(野寺治孝) J(純子)

:なんと言っても自分の撮った写真が切手になったことがうれしいね。
:ほんとだね。撮り下ろしの写真が切手になるのは日本郵便初かもしれないって聞いたけど本当?
:だと思うよう。ほとんだがイラストだよね。昔「ファーゴ」っていう映画を見たんだ。主人公の女性警官の旦那がイラストレーターで彼の花の絵が2セント切手になって二人で喜ぶシーンがあるんだけど、二人ともものすごく嬉しいのにゆる~く微笑むんだ。そのシーンに憧れていたんだ。そんな風にに自分もなれたらいいなぁと。まぁ私の場合は思いっきり喜んでしまったけどね。(笑)
:そりょあそうでしょう。全国浦々の郵便局で売られるんだよ。残念ながら野寺の名前は出ないけど。局内のパンフレットやチラシには野寺の名前が記載されてるからそれだけども満足でしょ?
:実は予約をしに地元の郵便局に行ったんだ。ついでに「チラシを10枚くらい下さい」って窓口に人に言ったら不思議そうな顔をしたので「実は私はこの切手の作者なんです」そしたら「えええええええ!!!!」って局中の人が立ち上がって盛り上がってしまったんだ。当然なんの騒ぎだとお客さんにも注目を浴びてしまった。嬉しいやら恥ずかしいやらとても不思議な気持ちだった。だけど局の空気感がなんだか幸せに包まれてるって雰囲気だったのが嬉しかったなあ。ちなみに切手の作者が局に現れたのは初めてで、もちろん地元出身というのも初めてだったらしくえらく驚いていた。

:先日、東京ドームシティ内の郵便局でも同じ現象があったんだよね?
:そうなんだよ。地元でもそうでなくても局の人が盛り上がっちゃうんだよね。私としては作者だと名乗ることで身近に感じてもらって少しでも販売の役にたてばいいと思っているんだ。でもね、親切にチラシとか出してきてくれて私にプレゼントしてくれたんだ。そして82円切手は完売しましたって嬉しそうに言ってくれたんだよ。

:フェイスブックやツィッターで切手の宣伝をしたらものすごい反響でびっくり。切手ファンの人がこんなに多い!私たちの認識が甘かったと反省。
  きれいすぎて使うのがもったいない。
  飾るようにもう1セット買いたい。
  82円切手はすでに売り切れで52円をなんとかゲットした。
  予約でほとんど完売状態と郵便局で言われた。
  立派な永遠に残る作品です。
  各5シート、ゲット。
  額装しました。
  等々
:いやぁ~本当に嬉しい。書籍を出してもここまで多くの反響はなかったね。切手って人気があるんだね。大げさに言えば国家プロジェクトをやったわけで切手は切手博物館に永遠に保管されるらしい。性質上切手本体には名前は入らないけど、作者として私の名前が残るのは単純にうれしい。今年は小学校の国語の教科書と切手になり写真家としての目標を達成したね。繰り返しになるけど、何よりみんなが喜んでくれたのがすごくうれしい。幸せな仕事ができたってことですね。
:そうだね。いろんな人が喜んでくれる仕事って素敵だね。これぞ写真家冥利に尽きる!!それにしてもSNSってすごいツール。みんなリアクションが瞬時にわかるから励みになるね。さあこれからもどんどんいい仕事しようね、お父さん。
:はい(笑)

写真家 野寺治孝
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