エッセイ エッセイのバックナンバー

NHKのテレビでもおなじみの白熱教室「幸福学」が好きです。アメリカの大学ではデータや分析を通して研究されている正式な学問です。考えてみたら幸福って何でしょう?お金、健康、家族などいろいろあると思いますがこの番組から学んだことを書いてみますね。

まずは、お金から幸せを得るには、「消費とはまったく反対のことをすべき」と言っています。要するに物欲に走るなということです。モノを買えば買うほどそれとは反比例して幸福から離れます。例を言えばブランド依存症などです。自分の満たされない部分をモノで埋めようとしますがますます苦しくなります。

そこで幸福なお金の使い方とはなんぞや?ズバリ「経験」に使うのです。身近なものとしては旅行がいいですね。それからちょっとした贅沢な食事など。これは自分へのご褒美ですね。変わったところでは宇宙旅行や無重力体験などがあります。私だったら「エリック・クラプトンとギターが弾ける」なんてあったら絶対参加します!(笑)モノは簡単に他人と比較できてしまいます。「あいつのほうが良いモノ持ってる・・・例えば、俺よりいい車に乗りやがって(クソッ)」なんてね。でも経験は比較できません。失敗談だって話のネタになりますから。「○○ブランドの時計を持ってるんだぜ」って話よりも「無重力って気持ちいいんだよ」って話のほうが聞きたいと思いませんか?経験した話が一番おもしろい思いませんか?しかも成功談より失敗談のほうが。モノより経験です。

楽しみは多すぎると感謝しなくなります。毎日フルコースの食事を食べていたら嫌になりますよね。マッサージも連続して1時間するよりも同じ時間なら20分やって、20分休んでまた20分やってんもらうほうが効果的だそうです。これは快感に慣れてしまうと当たり前になってしまうからです。贅沢×贅沢=慣れ。慣れると感謝しなくなります。

こんな実験データがあるそうです。大衆車でも高級車でもある場所に行く目的ならばどちらでもいい。それよりも気の合った仲間や家族と行くほうがその過程や会話が楽しめていいということです。

またチョコレートが好きな人を二つのグループに分け、Aグループは1週間に好きなだけ食べてもらい、Bグループは1週間食べないでいてもらうという実験で、8日目に両グループに食べたもらったところ、美味しいと感じたのは圧倒的にBグループでした。私はDランドがある町に住んでいます。友人に「いつでも行けていいなぁ」とよく言われます。ところがいつでも行けると思うと行かないものなんです。かれこれ15年は行ってないかも・・・これはクーポン券に似ています。期限がない券よりも「あと3日しかない!」券のほうがよく使われるそうです。チャンスが限られてくるとより経験することに積極的になるんです。限定品に弱いってところに似ています。

またこんな実験もありました。Aさんに5ドルを渡して自分のために使う。Bさんには他人のために使うように言います。Aさんはアクセサリーを買いました。Bさんは友人の学費に寄付をしました。幸福度はBさんのほうがずっと高かったそうです。ここでわかってきたことをまとめますね。

1 ご褒美は少し我慢する。間隔をあける。節制する。
2 物質的より精神的豊かさのほうが幸福度が高い。
3 人間の性質の基本には与える喜びがある。
4 モノよりも経験を買おう。
5 時には他者のためにお金を使おう。

なぜ他者のためにお金を使うのか、ということに疑問を感じる方もいらっしゃるかと思いますが、お金でなくても親切、助けるでもいいんです。単純に親切をしたら気分がいいじゃないですか。気分が良ければやる気がでて仕事がはかどる、社会が繁栄します。大昔我々の祖先が集団生活、群れを作って助け合って生きてきた命を繋ぐ過程でそうするのが有益だったのです。人間の本性です。

ではまた次回につづく。

写真家 野寺治孝
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