エッセイ エッセイのバックナンバー

写真の仕事は厳しいですね。これからは職業として写真家を目指す方はよっぽど覚悟しないといけません。というより成り立たないかも知れません。理由はいくつかありますがまずは高性能のデジカメの普及により誰でも簡単にそこそこの物は撮れるようになってしまいました。フィルムの時代はそれこそ適正に写ってるだけでギャラがいただけました。今は簡単な撮影ならばそれこそデザイナーさんが撮ってしまいます。

あとレンタルフォトも本当に安価ですね。私がやっていた1990年代は最低1カット¥20,000でした。今は数円、もしくは無料もあります。

プロ写真家が座る椅子は確実に少なくなっています。こんなことがありました。ある雑誌の料理写真があまりに酷いので(逆光で影の部分をレフ板で返していないので黒い。単純に美味しそうに見えない)私の担当編集者に老婆心ながらアドバイスしましたが未だにそのままです。作る側も、見る側も解らないのかも。大げさに言えば世の中すべてのものがこんな感じでしょうか。

コンピュータで作ったカラオケに乗った甘ったるい若い女子の楽曲が売れてます。女子はさておき、演奏に楽器やミュージシャンを使わないのはなぜか?簡単です。コストが掛からないからです。景気が悪いってことはすべてこんな感じで質の悪いものが世の中に排出されます。みんなそれに慣れてしまい、それがあたり前になって、どんどん質が低下します。いいものが解らなくなります。

でも、思うんです。アーティストはそれと戦わないといけないんじゃないかと。かく言う私も昨年後半あたりからレギュラーでやっていた仕事がゴソッと無くなりました。景気の悪さ、めぐり合わせ、などいろいろあるでしょう。もちろん自分の力量の無さもあります。ただ思うには今までと同じやり方ではダメってことでしょう。仕事が来るのを待ってるだけでは依頼は見込めません。

そこで私は今年は新しいこと、ムービー(動画)にチャレンジします。「公園バレエ」と言って以前テレビ神奈川の天気予報のバックで放送されていました番組です。テレビ放送は未定ですがDVD化のため、撮影を依頼されました。ついでに写真も撮って書籍化を目指します。

あとアプリのアイデアも幾つかあって売り込み中です。写真教室のカリキュラムを考えたり、書籍も進行中です。要するに写真家はもちろんのことプロデューサー力が必要とされますね。

そんな訳でがんばっていきますのでよろしく応援お願いします。

写真家 野寺治孝
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