エッセイ エッセイのバックナンバー

写真展「HERE,THERE&EVERYWHERE」に来て下さった皆様、本当にありがとうございました。おかげさまで来場者数は10日間で2000名に達しました。当初は1000名を目指していましたが、正直なところ500名位かなと思っていました。私はプロなので「やりました。お客さんは入りませんでした。大赤字でした」ではダメなのです。それなりの成績を残さなければ次はありません。また1割以上の人がアンケートに答えてくれました。合わせて御礼申し上げます。

思えば2年前、別件で主催者のSさんと知り合い「地元の写真家、野寺さんを市民の皆様に紹介したい。ですから今までのキャリアを網羅した写真でやってほしい。何より私は野寺さんファンなのでぜひ見てみたい」と有難いお話をいただきました。この最後の“ファンなんです”ってところにグッときてしまいました。ところがあの大震災の影響で浦安市も大変なことになり写真展どころではありませんでした。

その後Sさんから再びお話をいただき「大幅に予算が削られましたがこれでお願いできますか?」と打診されました。私は迷いなく「もちろんできます。正直厳しい金額ですが何とか工夫してみますのでやらせて下さい!」と答えました。と言ってはみたものの当てにしていたスポンサーには断られ、業者さんの見積もりとは予算が合わなかったりと困り果てていました。予算がないからといって安かろう悪かろうではいけません。

そんな矢先フェイスブックで呼びかけたところ、友人のHさんが印刷会社を紹介してくれました。これは本当に助かりました。会場の構成は大物デザイナーO氏にお友達価格でお願いし、告知用チラシやリスト表は私自身がデザインしました。一部の展示作品は過去にやった写真展(THE WESTとNEW YORK&BOSTON)のヴィンテージ・プリントを倉庫から出してきて飾りました。

書籍販売はすばる書店さんにお願いをしてポストカード1枚から新刊「BOAT」まで売っていただきました。売り子のOさんたちのきめ細やかな対応おかげで物品の販売も大成功でした。搬入は家族と主催者側のスタッフとで3日掛かりでした。当初は2日間でできると考えていたのですがこれほど大規模な写真展は初めてだったので思ったより大変でした。

初日のトークショーへは会場いっぱいのお客様にいらしていただきました。イベントが終わった後の二次会ではわざわざシンガポールから来てくれた友人や20代から付き合いのある友人たちと飲んで語って青春時代を思い出して楽しかったです。写真展6日目のバレンタイン企画「結婚のずっと前」のイベントも大盛況でした。急遽スライドショーをしたり、ワインなどのドリンクサービスしたりしてお客様には喜んでいただけたと思っています。イベントにお越しいただいた方、ありがとうございました。

とまあ連日長丁場だったりして寝不足が祟ったのか緊張感からか終了3日前あたりから体調が怪しくなりました。そして最後の2日間は風邪で寝込んでしまいました。県外や関西地方からお越しいただいたり、会えるのを楽しみにして下さった方には本当に申し訳なく思っています。

搬出の日はスタッフの皆さんが私の体を気遣いつつ協力的かつ迅速にやってもらえ何とか終えることができました。こうして写真展が終わってみると来て下さったお客様、主催して下さった公益財団法人浦安市施設利用振興公社の皆さん、ご協力いただいた皆さんと一緒にできたことが楽しく、やって良かったです。お礼を言いたい方、感謝したい方、お世話になった方もたくさんいます。しかしここであえて「ありがとう」とは言いません。それは写真家である私の感謝の気持ちは100万回のお礼よりも1枚の良い写真を撮ることだと思っているからです。それが私からの感謝のメッセージだと受け取っていただけば幸いです。

写真家 野寺治孝
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