エッセイ エッセイのバックナンバー

ピアノ・レッスンの冒頭のシーン

久しぶりに映画について書きます。今月はHDに捕り貯めたものもふくめて、たくさん映画を見ました。

まずは劇場で見た『ファミリー・ツリー』ハワイが舞台って所に魅かれて見ました。悪くない。でも良くもない。最後まで飽きずに見られる。でも何か足らない。そんな映画でした。ジョージ・クルーニーよりも娘のBF役のボケた若者が良かったです。きれいな風景も期待出来ません。舞台が都会だったら最悪だったかも。

『エイリアン』15年振りに見ました。発見がありました。最初に人間が降り立った惑星の高射砲のような物を握って化石化していたエイリアンは、あのエイリアンではなくて別のエイリアンでした。要はあのエイリアンによって文明を絶たれた生物だったのです。「腹を破られて死んでいる」ってセリフで解りました。エイリアンは2度死ぬことも解りました。幼虫は寄生卵?を別の生物に産み付けると死にます。それが腹をやぶって出てくると蛇っぽくなって、それがあのエイリアンになります。

『ピアノ・レッスン』映像が写真的でいいですね。ライティングしていないような暗さです。光の使い方がきれいでした。内容はどうってことない話ですが・・・原題は『ピアノ』ですがレッスンをつける所が日本的ですね。なぜかレッスンと言う響きが先生と生徒との秘事と想像してしまうのは私だけでしょうか?

乱れ雲の司葉子と加山雄三

『乱れ雲』1967製作の邦画です。司葉子演じる若妻の旦那を交通事故で死亡させてしまった加害者、加山雄三。被害者と加害者が許されない恋に落ちる悲恋ものです。淡々と二人のやりとりが続きますが飽きさせません。コダックのフィルムなのか、色がいいですね。たしかこのころフランスでは『男と女』が作れていますがお国柄が違うとトーンがこんなに違うんですね。

『マイ・バック・ページ』邦画。70年代の学園紛争ものです。いいか悪いかは別にしてこの時代の若者は貧しくて熱かったですね。貧しかったから熱かったんですね。きっと。この手の映画を見るといつも思うのは「誰しも若いころはこうなったかも知れない。」ってことですね。理想に向かう途中でベクトルが暴力になってしまうんですね。

『孤高のメス』邦画。タイトルはダサイですがいい映画です。堤真一が演じる外科医が手術するシーンで都はるみをラジカセでかけるシーンが笑えます。名作『白い虚塔』の対極にある作品かも知れません。お薦めです。

以上6本の感想でした。他にも『許されざる者』『太陽はひとりぼっち』『太陽を盗んだ男』『八日目の蝉』を見ました。いやー、映画はいいですね。写真と人生の勉強になります。

写真家 野寺治孝
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