エッセイ エッセイのバックナンバー


 私の夢は写真ギャラリーを作ることです。運営は信頼できる誰かに任せたいです。2006年イギリスのロンドンを訪ねた際、友人が写真ギャラリーに連れて行ってくれました。そこはとても素敵で理想的なギャラリーでした。(The Photographers' gallery)敷居が低く誰でも気楽に入れる雰囲気がまず良かったですね。厳粛な空気はありません。

 ここに比べて日本のギャラリーはどうなのか、あくまでも私の私見ですが、メーカーギャラリーは運営が企業なのでそこの商品に不利益な傾向の作品は展示できません。要するにあたりさわりのない作品ばかりです。では個人ギャラリーはどうかというと、私が知る限りではお金持ちの気ままなオーナーの趣味で運営されています。「わしの気に入ったものだけを飾ってやる。逆らう奴は許さん」的です。私がよく写真展を開催させていただいているアップ・フィールド・ギャラリーは個人ギャラリーの中ではかなり貴重な存在です。オーナーの上野氏がとても写真を愛していらして、しかも作家の気持ちをかなり尊重してくれます。

 話をロンドンに戻すと、そのギャラリーはビルの1、2階のスペースで1階の手前がショップで写真集やポストカードなどを販売していました。奥が展示スペースです。2階は手前がオリジナルプリントを販売するスペースで安いものからとても高価なものまで様々でした。その奥がカフェになっていて近所のおばちゃんたちがおしゃべりしながらお茶をしていました。まさにそこは癒しの空間でした。ここのギャラリーは展示スペースでも普通の声で話しができ、日本のようにひそひそ話で特別なものを見るような緊張した雰囲気はありません。こんなギャラリーが日本にもあればいいなと思いました。

 私がギャラリーを作るにあたっての理想は、海の見える場所、葉山、逗子、鎌倉あたりですかね。(千葉の九十九里も考えたのですが交通が不便であまり集客が見込めません。)テラスでお茶と美味しいケーキがいただければ最高です。夏にはビールもいいですね。ランチはこだわりの素材でパスタ、カレー、サンドイッチ。ショップでは私のすべての写真集やオリジナルプリントが買えます。優秀なスタッフが厳選した私以外の写真家のものもあります。肝心の展示スペースは自然光が入り、白い壁にしたいです。年の半分は私の作品であとの半分は他の作家さんで展示します。音楽やトークショーなどのイベントもしたいですね。とにかく気難しいことは考えずに誰でも気楽に入れる雰囲気を大切にしたいですね。もちろんカフェだけの利用も大歓迎です。こんなギャラリーがあったら楽しくていいと思いませんか?名前は「スローハンド・ギャラリー」「渚のギャラリー」「ギャラリー・海楽園」なんてのはどうでしょうか。(笑)

 こうして書くことが一歩夢に近づくと思って今回は書いてみました。開店は201?年3月下旬、桜の咲く頃にしましょう。乞うご期待!


写真家 野寺治孝
All images copyright © Harutaka Nodera. All Rights Reserved.