エッセイ エッセイのバックナンバー


 今年はいろいろありました。春に2冊の写真集「旅写」「すべての空の下で」を出版させていただきました。どちらも全力を注ぎ作りました。しかし予想していたこととはいえ、時間が経った今見ると反省点ばかりが目につきます。モノ創りの悲しい性でしょうか。

 5月には念願のキューバに行きました。思い出すと本当に楽しい旅でした。写真もほぼイメージ通りに撮れました。帰りに寄ったアメリカのシアトルではイチローを見れたし、観光と買い物を楽しみ、久しぶりに女房孝行できたのではないでしょうか。

 夏は記録的な猛暑で本当に暑かったですね。撮影中何回も倒れそうになりました。

 実は長年続けてきた仕事をひとつ止めました。いろいろあって悩みましたが考えた末にそのような結論に達しました。

 秋になってからいろいろなことが起こり始めました。ひとつは電子出版です。これについては様々な意見があります。「写真をデジタル端末機で見るのはいかがなものか」「いや、とにかく世界中の人に見てもらえるのだから紙にこだわる必要はない」などなど。私は後者の考え方です。もちろん理想は紙の写真集です。写真集を出すということは宝くじに当たるようなものです。(私は今までに16冊も出版できた幸せものです)しかし絶えず写真集を出版し作品を見てもらいたいのです。特に昔の埋もれた名作(笑、迷作かも)が日の目を見るチャンスはめったにありません。それに対し、少なくとも紙の写真集よりはハードルが低く、見てもらえる確率が高いのが電子出版です。

 いろいろな人と会い、話しを聞きました。今のところ「まだよくわからないのが現状です。電子出版元年です。ですから著作権や印税も決まっていません」といった意見をよく聞きます。ipadも見に行きました。色がきれいで思ったほどデジタル感がなく、私的にはOKでした。電子出版で火がついた作品集を紙の写真集でも出版できるというのが理想ですね。あとどこまで仕掛けを入れるのか。たとえば、音や写真の文字情報が出てくるとか、あくまで本と同じようにシンプルに作るのか。電子出版ならではの作り方があるような気がします。結論として、私はぜひやってみたいと思っています。

 電子出版と同時に、オリジナルプリントの販売も積極的にしたいと考えています。オリジナルプリントの良さは紙の質感や色味、額のデザインなど作家のイメージが100%反映されます。写真展はミュージシャンにたとえると、コンサートライブです。私も今月写真展を開催しますのでぜひオリジナルプリントを間近でお楽しみください。

 そのオリジナルプリントを扱ってみたいという方からお声をかけていただいたり少しづつですが新しいことが起こっています。少し経って振り返ってみたら今年は大きな変化の年になっていることでしょう。

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写真家 野寺治孝
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